誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、食べ物・飲み物・唾液などが誤って気管に入り、その中に含まれる細菌が肺で炎症を起こす病気です。日本人の死亡原因として上位を占めており、特に高齢者にとっては大きな脅威です。実は、この誤嚥性肺炎の予防に毎日の口腔ケアが極めて重要であることが、近年の研究で明らかになってきました。
なぜ高齢者は誤嚥性肺炎になりやすいのか
加齢に伴い、次のような変化が起こります。
- 嚥下(飲み込み)機能の低下:飲み込む筋力・反射が弱くなる
- 咳反射の低下:誤って気管に入っても咳き込んで排出できない
- 免疫力の低下:少量の細菌でも肺炎を起こしやすい
- 口腔内環境の悪化:唾液の減少・歯周病・入れ歯の不衛生
これらが重なると、就寝中などに無意識のうちに唾液を気管に流し込んでしまい(不顕性誤嚥)、口の中の細菌が肺に運ばれて肺炎を引き起こします。
口腔ケアが誤嚥性肺炎を防ぐ仕組み
誤嚥そのものを完全に防ぐことは難しいのですが、口の中の細菌量を減らせば、誤嚥しても肺炎に至るリスクが大幅に下がります。実際、施設入居中の高齢者に専門的な口腔ケアを継続したところ、肺炎発症率が約4割減少したという報告もあります。
専門的口腔ケアの効果:
- 歯周病菌・虫歯菌・常在菌の総量を減らす
- 舌苔(ぜったい)を除去して細菌の温床を取り除く
- 入れ歯を清潔に保つ
- 唾液分泌を促し、自浄作用を高める
- 口腔周囲筋を刺激し、嚥下機能を維持する
訪問歯科でできる予防的口腔ケア
おうちで歯科では、通院が難しい方のご自宅・施設で次のようなケアを提供しています。
- 専門器具を使った歯石・歯垢の除去
- 歯周ポケットの洗浄・消毒
- 入れ歯の清掃・調整
- 舌・粘膜・頬の内側のケア
- ご家族・介護スタッフ向けの口腔ケア指導
- 嚥下機能の評価と嚥下リハビリ
定期的な専門ケア(月1〜2回)+ ご家族や介護スタッフによる日常ケアの組み合わせが、最も効果的です。できることの一覧もご参照ください。
「最近、食事中にむせることが増えた」「肺炎を繰り返している」「口の中のケアが行き届かない」というお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。多摩市鶴牧のおうちで歯科が、訪問歯科の立場からサポートします。お電話:042-311-8288